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家族関係の悩みに関する読むアドバイス

トピックス
駐在員、日本の母親との確執
質問
メリカで長期駐在員をしている40代の男性です。日本にいる母親のことで相談があります。兄はアルコール中毒で無職、妹は母と反りが合わず、私が家族のまとめ役をしてきました。親孝行はたいしたことはできませんが、年に何度か里帰りをして、夏には両親を1カ月ほどこちらに呼び寄せ、実家には毎週電話をしていました。電話すると母は自身の不幸な生い立ちから、夫の浮気、子どものために耐えた結婚、すぐれない健康状態などを長々と話します。アドバイスをしても彼女は聞き入れることなく、電話のたびに同じ文句や愚痴の連続です。1年前、私の妻(アメリカで出会った日本人です)のことで母が腹を立ててから事態は最悪です。妻は穏やで優しく、彼らが来るたびによくしてくれたし、そんなことを言われる筋合いは何もありません。子どもがいるので母親に十分に構えなかったかもしれませんが、それは仕方がないことです。なのに「嫁は謝るべきだ、嫁らしくしろ、嫁のせいでお前まで変わった」と言われると、私もカッとなり大げんかになります。母親は「お前は最低の息子だ。二度と会いたくない、死んだ方がましだ」と私を罵倒し、この数カ月、母から連絡はありませんし、私からも連絡はしていません。母親は昔から病弱で、それも心配の種です。このままでは家族がバラバラになってしまいます。私も最近は家族のことを考えると胃が痛く、どうすればいいのか分かりません。

回答
f海外に住む人にとって、日本の親との問題は大変大きな心労です。特に日本にいる兄妹が親とうまくいかない場合は、自分一人にいろいろなものがのしかかってくるので、心配、罪悪感、怒りなどが増します。あなたができるのは、1)母親のことを客観的に見ること、2)彼女とのコミュニケーションの方法を変えること、3)自分にできることを見極め、それをすること、4)家族内の世代交代の時期であることを知ること、この4点です。

1)母親のことを客観的に見る
あなたの母親は、不幸な人生を送ってこられた人です。電話で文句や愚痴を言うのは、つらい過去の出来事が今でも彼女を苦しめており、それに加えて自分のお気に入りの息子が海外へ行き結婚してしまい、彼女の寂しさと悲しみが増大してしまったことの結果です。しかし、ここで大切なのは、彼女の生い立ちや夫の浮気などは、あなたがどんなに頑張っても、今更変えられることではないということです。また、あなたが駐在員として海外で働き、幸せな結婚をし、子どもを育てているのは立派なことであると認識することです。

2)母とのコミュニケーションの方法を変える
昔から、彼女はあなたに「聞き役」を求めていたのだと思います。多くの女性は、男性に問題解決のアドバイスではなく、「気持ち分かるよ、かわいそうに」という態度を求めるものです。しかし、男性は「解決してあげなければ」という責任感から、こうすれば? ああすれば? とアドバイスを与えがちです。そうなると女性は「分かってくれない」という不満を抱き、男性は「こんなに考えてアドバイスしたのに」といういら立ちを覚えるのです。

今度、彼女と電話で話すときは、「母に話させてあげるのが親孝行」だと考えて、あなたは「うん、なるほど、ふうん」という相づちや、「~って言ってたんだ」など彼女の言ったことの最後の方を繰り返す、というやり方をやってみてください。彼女に同意する必要はないし、彼女の言うことを真剣に受け止める必要もありません。アドバイスもなし、です。

彼女の気が済んだら、その後があなたの出番です。「お袋のこと心配してるからね」「苦労したね」「体に気を付けて」などの優しい言葉をかけてあげましょう。そして彼女が落ち着いて普通の会話ができるようになることが、彼女からの感謝だと解釈しましょう。

3)自分にできることを見極め、それをする
あなたのつらさは「自分がこれだけ親にしてきたのに、母は感謝するどころか、兄妹のことは棚に上げて自分を罵倒する」という憤りです。母が元気に幸せになるとか、自分に感謝してくれるということを「今は期待しない」で、「自分にできること」に集中しましょう。以上のようなやり方で電話を何度かして、次にできるのが「家族の新しいかかわり方」です。長い時間一緒にいると、昔のパターンに戻りやすくなるので、次回帰国した際、両親を一日観光に連れ出したり、おいしいレストランで食事したりするなど、「短いけれど、けんかにならずいい時間を持てる方法」をやってみましょう。それができたら、次は兄と妹を含めた食事会、というふうに進んでいけばいいでしょう。

4)家族内の世代交代の時期であることを知る
こうして考えてくると、あなたは少し前から家族のリーダーになっていたと言えます。これまでのやり方を続けて同じパターンのけんかになっていたのは、あなたが「息子として」親と対応してきたからです。今後は「リーダーとして」、コミュニケーションし行動することで、家族関係は好転すると思います。家族のメンバーに「こうやって話し、こうやって会えばいいんだよ」というふうに見本を示すということです。

最後に、日本の親のことは、海外に生活する多くの人が抱える問題で、あなただけが悩んでいるのではないことを認識してください。そして、「自分にできることとできないこと」を区別し、できることを行動に移すことで心配や罪悪感は減る、ということを頭に入れて頑張ってください。

(スペースアルク 2013年1月掲載)


日本で一人暮らしの父が心配で不眠
質問
アメリカで生活している主婦です。最近、日本に住んでいる80歳の父親のことが心配で夜も眠れません。母親は数年前に病気で亡くなり、それ以来、父は一人暮らしをしています。今はまだ、一人で身の回りのことはできるし、都会なので歩いて買い物にも病院にも行けます。でも、日本の暑さや、熱中症でバタバタ人が倒れているニュースを耳にすると、胸が締め付けられる思いがします。父はあまり人付き合いが好きではないので、近所に頼る人もいません。私には、14歳と16歳の子どもがいます。アメリカ人の夫は、「心配なら日本に行っていいよ」と言ってくれますが、子どもたちにこれから教育費がかかることを考えると、それも決心がつきません。主婦なので、自分の稼ぎがないことや、景気が悪く、夫の仕事先でレイオフがあったりすることを聞くと、余計に何もできなくなってしまいます。夫の母親も最近体調を崩したのですが、幸い、彼女は近くに住んでいるので手伝いはできます。しかし、自分の父親のことは、何から手をつけたらいいのか、どう考えればいいのか分かりません。アドバイスをお願いいたします。

回答
親の老後と介護は、海外移住者にとって切実な問題の一つです。80歳の一人暮らしをする父親が、大変心配なのも子どもとして当然のことでしょう。ただ、今のあなたの状況は、頭の中で父親の心配を巡らし、リストラなど未知数の生活の不安と絡めて、余計にがんじがらめになり身動きが取れなくなっているようです。まずは、問題を具体的に整理し、あなたと家族の優先順位を決め、完全な解決とはならないまでも、より良い対処法を見つけ出しましょう。

幸い父親は現在しっかりしているようですし、今のうちに、彼が今後どうしたいのか(体が動かなくなったときも含めて)を話し合いましょう。100パーセント希望を聞き入れるか否かは別としても、彼の人生ですから、本人の意思意向を確認するのが先決です。もしあなたに兄弟がいるのなら、彼らも含めて話し合うのが理想です。父親は、人生の終わりの青写真をそれなりに持っているかもしれません。

次は、金銭的な問題です。父親の経済状態を把握していますか? それにより、可能なケアの仕方も変わってきます。もし余裕があれば、老人ホームなどの選択肢も広がりますし、ホームケアで人を雇うこともできるでしょう。どちらにしろ、今からいろいろなオプションを考え、調査し、費用の相場や手続き方法を知っておきましょう。

また、あなたは、自分が専業主婦なので、実家の親のために夫が稼いだお金を使うことを躊躇(ちゅうちょ)しているようですが、あなたが家庭を守っているから夫も外で仕事をし、収入を得ることができるのであり、その収入はあなたの収入でもあるのです。そして、夫の母親が大切であるように、あなたの父親も、夫と子どもたちにとって大切な家族の一員なのです。遠方の年老いた親の様子を定期的に見にいくことは、家計の必要経費であるべきです。レイオフに備えて貯蓄すること、子どもたちの教育費も大切ですが、将来確実にくる父との別れに備えること、限りある時間を一緒に過ごすことも大切なはず。後悔のないよう、賢く優先順位を定めてください。14歳、16歳といえば、いろいろなことが分かる年齢です。ただ心配するだけでなく、親のためにできるだけのことをする姿勢を見せることは、彼らの人間形成のプラスにもなるはずです。

いろいろと面倒なことも多い人付き合いですが、人間が生きていく上である程度は必要なものです。今からでも、父親の親しい友人、少しでも親しくしているご近所や親戚にあなたからコンタクトを取りましょう。(老人をターゲットとした犯罪も増えているので、人選も慎重に、父親との日頃のコミュニケーションも増やしましょう。)日本に帰るたびに、「いつも父がお世話になっております。遠くに住んでいるので、心配で仕方ありません」といった感じで、ちょっとしたお土産でも持ってあいさつして回りましょう。時間をかけ、少しずつでも、あなたが父親の周りの人の輪を広げることは、彼のセーフティーネットの形成に役立ちます。今はインターネットで海外からでもコミュニケーションが取れるので、たまに父親の近況を聞いたり、不安な時に様子を見に行ってもらえるような人ができれば、あなたの心も多少落ち着くに違いありません。また、地元での介護情報などを得ることもできるでしょう。人間関係は、ギブアンドテイクです。いろいろと煩わしいことが増えるかもしれませんが、父親のためです。できる範囲で頑張ってください。

以上のようなことから始めると、次々とやるべきことが見えてくるはずです。一人で一気にすべてをやろうとせず、父親も含めて少しずつチームを作りましょう。いろいろな状況のシミュレーションを作っておいて、対応策を練っておくことも良いでしょう。人生いつ何が起こるか予想がつきません。今自分にやれることを、精一杯やることだけが、後悔しない唯一の方法だと思います。幸い夫も理解ある方のようです。心配に押しつぶされる前に、ぜひすぐに行動に移してください。

(スペースアルク 2012年8月掲載)


父親に対する恐怖心
質問
21歳の留学生です。やっとアメリカに来て、好きな音楽を専攻できるようになったのに勉強に身が入りません。夜になると、寝汗をかいたり、ホストファミリーの足音にビクつくほど過敏になってしまいます。実は、アメリカに来る前もそうで、その頃は自室で勉強をせずに絵を描いたり楽器を弾いたりしているのを父親に見つかると、殴られたり蹴られたりしたのでした。そんな暴力的な父から逃れることができた今も、なぜ以前と同じような気持になってしまうのでしょうか?

回答
子どもの頃、親から受けた暴力は、「恐怖」として脳に記録され、その情報は将来危険から身を守るために使われます。稲妻が走った後、轟音の雷が落ちることを経験すると、次に稲妻が光るのを見ると自然に耳を塞いでしまうように、ホストファミリーの足音を聞くと「また殴られるかもしれない」と即座に脳が判断し、「注意しろよ」という指令を出します。ですから、足音を聞くとビクっとしたり寝汗をかくのです。冷静な時には、「今自分が暮らしているのはアメリカで、自分を殴る人はいない」と思うことができても、夜ひとりで部屋にいると父親に殴られていた頃と同じ状況になり、そこに足音がすると、脳はとっさに現在と過去を判断できず、恐怖を感じてしまうのです。

また、あなたの脳は、自分が殴られたことと、絵を描いていたこと、楽器を弾いていたことを確実に結びつけています。特に子どもは、何か不公平で理不尽なことが起きると、「なぜか」を必死で考え納得しようとします。例えば、「お前がかわいいからだよ」と言われながら性的いたずらを受けていた子どもは、親に問題があるとは考えず、「きっと自分がかわいいから悪いんだ」と解釈し、その後無理に太ったり小汚くして自分を醜く見せようとする例があります。おそらく、あなたの脳は「絵や音楽に没頭することはよくないこと、間違っていることだ。だから父親は自分を殴ったのだ」と理屈付けているのではないでしょうか。だから、アメリカでやっと好きな音楽ができるのに、どこかに疑いがあり集中力を失っているのです。

父親の暴力によって条件付けられた「音楽は間違っている」という考えを「ここに父親はいない、音楽は自分の進むべき道で努力すれば成功できる」という新しい考えに入れ替えなければなりません。そのためには、あなたの音楽に対する考えや思いを書き出すこと、音楽で成功した人たちの伝記やインタビュー記事を読むこと、あなたの音楽的才能を認められた時のことをすべて思い出して記録すること、そして、あなたが音楽の道で成功した時のことをビジュアライズするなどの過程を経ることで可能になっていきます。クリエイティブな世界で生きていくには何よりも自分を信じることが大切です。

(スペースアルク 2008年1月掲載)


日本の家族に愛されていない辛さを、 移民になることによって解消できるか?
質問
オーストラリア人の男性と結婚し、移住してきて約1年になる30代半ばの女性です。私は幼いころから、両親、特に母との折り合いがうまくいかず、2人の弟に比べて愛されている感覚を得られることがありませんでした。大学入学と同時に一人暮らしを初めてから、ますます母は私を疎外し、久々に家に帰ってもまるで私は「よその人」のように扱われることが度々でした。連絡も年に一度あるかないかという程度。ようやく連絡が取れても説教かグチを聞かされるばかりで、私の様子を聞いてくれることはありませんでした。20代のころは、そういう状態に自分や母を責め、苦しい時期を過ごしたのですが、30代が近づくにつれ、自分なりに心を整理し、両親も「人」だし、不完全な面もあると受け入れようと、自分から少し距離を置いて感情的にならないような対応を努めるようにしてからは、両親の気分を逆なですることもなくなり、関係もスムーズだったように思われます。

ですが、私がオーストラリアに来てから、やはり「もう家族の一員と思われていない」気配を感じます。連絡しても何週間も全く返事がないので、心配して弟に聞いてみたら「ああ、僕らのうちに遊びにきていたよ。元気やったよ。」とそっけない返事。

今まで、私が本当に辛いことが会った時、心配して駆けつけてくれるどころかいつも突き放されたのに、弟達に何かあればすぐにでも駆けつける両親を見て、家族って両親って一体何だろうと考えています。

先日の津波と地震の時にも、心配して連絡をし続けても全く音沙汰がなし。それも結局、ただ返事するのが疲れて面倒くさいという理由でした。緊急事態にも連絡が取れない、両親はじめ弟達からも「どうしてる?」なんてメールなど一切届いたことがない。こちらが連絡したり手紙を送ったりしても一切返事もない。私の話など全く聞いてくれない。家族として心のつながりが全く感じられません。血がつながっていても、ここまで離れていると友達以下です。

今後、自分があの人達の家族として日本人として続けていくことに疑問を感じています。いっそこちらの市民権を取り、家族との関係も絶つ方が、何もかもすっきりしてうまくいくのでは? と考えています。そんなふうに考えるのは間違っているのでしょうか。


回答
弟たちとずっと差別されて育ったり、冷たくされたりと、あなたが家族と縁を切りたいとまで考えるのはよく分かります。しかし、それをする前に、あなたにやってもらいたい心の作業があります。オーストラリアの市民になり、日本の家族関係を絶ってしまう、というのはそれほど精神的に簡単なものではありません。もし、あなたが自分も親になることを考えている場合は特に、母親との関係について考えてもらいたいと思います。なぜなら、その関係は、いろいろな意味で、次の世代に影響するからです。

まず、両親とそれぞれの実家との関係を考えてみてください。あなたが知っている限りでいいので、親、祖父母やきょうだい、おじおばなどの出身、生い立ち、経歴、性格、人間関係、経済的文化的な背景などを書き出してみてください。子育ては、ほとんどの人にとっては、自分がされた子育て、つまり「うちはああだったから」が基本になります。母親が育った環境を知ることで、「なぜ、彼女はああなったのか」を少しでも知ることができるのです。

たとえば、彼女も母親に厳しくされた、母親の愛情をもらえなかった、男兄弟と差別された、「男の子は大切、女の子はどうせ嫁に行くから」「男尊女卑」などの価値観で育った、長女だから下の子供達の面倒を見さされた、母親が不在だった、などは、「自分の娘にどこか冷たい」母親を作ってしまうことがあります。また、弟たちが、手がかかる子供たちであなたはいい子だった、という場合も、そういう状態を引き起こすこともあります。以上のような場合、親は娘を愛していない、というのではなく、「無意識のうちにそうしていた」ということが多いのです。

親子関係は、うまくコミュニケーションができなくなり、わだかまりが生じ、その上にまた同じような問題が重なっていくと、雪だるま式にこじれることがあります。「あんなひどいことをされた」「何よ、この子の態度は」「また無視された」「そっちだって」のような沈黙の応酬が続き、いつの間にか、ねじれてこじれて、どこからほどけばいいのか分からないようなことになるのです。だからといって、お互いに愛情がない、ということはないし、どこかで「このままではいけない」とは感じているものです。それが親子です。あなたがオーストラリアに行ってから「家族の一員ではない」扱いをされていると言っていますが、「難しい関係からお互いに離れられた」という「休戦状態」のような態度ではないかと思います。要するに、どうしていいか分からないのです。こんな状態であなたのほうから絶縁してしまうと、一生「あなたから縁を切った」ということになってしまい、それではあなたがかわいそうであり、不本意です。だから、まず「親を理解する」という作業、次に「自分が後悔しないように、親と話し合う」という作業です。これは大変難しく、時間のかかる作業です。

カウンセリングでは、親子関係に問題がある人は、まず、個人カウンセリングで「親を知る」という作業を行い、その後で、親に手紙を書いたり、メールや電話をして、少しずつ、親にアプローチを始めます。アメリカ在住の人で、親との対話を持つために帰国する人もいれば、日本から親を呼び寄せて、シアトルで親の滞在中に集中親子カウンセリングを行う人もいます。何が達成できるかはもちろん個人によって違います。親子のわだかまりが解けた、と言う人もいれば、「親のことがやっと自分の中で整理できた」「親をある意味で許せた」「これで自分の人生に集中できる」と言う人などさまざまです。親と理解し合えずとも、「自分は精一杯、そうしようと努力した」という事実で得心し、次の人生に動き出せたという人も多いのです。

「血は水より濃い」というように、それほど、親子関係は深く複雑なものです。あなたが、自分の親の生い立ちや育った価値観や背景を知ることで、彼女を「母」としてだけでなく、一人の女性として、娘、姉や妹、あるいは一人っ子、また、孫として考えられるように、そして、その結果として、彼女との関係をどうすべきか、あなたが納得して決められるように、祈っています。

(スペースアルク 2011年7月掲載)


アメリカ人の義理の家族とうまくいかない
質問
留学中に知り合った中国系アメリカ人の彼と結婚して3年です。彼は二世で、彼の親もきょうだいも、親戚もみんなアメリカに移民していて、クリスマスなどのホリデーはもちろん、父の日や母の日、誕生日にと、何かと家族で集まりたがります。私の家は親戚とは正月くらいしか集まらなかったし、私の親は親戚付き合いを極力避けていたところがあります。それなのに、彼の家族は「家族が一番」と考えていて、中国語のできない私にまで「君は家族の一員」と言って、彼らと同じように行動することを期待しているのです。私は、こういう家族の集まりが苦痛で仕方ありません。彼にそれを言うととても悲しむので、私は、がまんするしかないのでしょうか?

回答
国際結婚というと、文化の違いがつきものですが、「文化」の中には「大家族出身 VS.核家族出身」という要素もあります。それは、人種や国籍には関係ない、家族内の文化です。明らかにあなたの夫は大家族出身で、あなたは核家族出身です。その違いは人付き合い、時間の使い方、お金の使い方など、いろいろな方面に影響するものです。中でも最も肝心な違いは、「家族の定義」でしょう。あなたにとっての家族とは、今の時点では彼と二人、子どもができれば親と子の核家族であり、彼にとっての家族とは自分の家族とあなたを含めた大家族を意味します。それはどちらが正しく、どちらが間違っているというものではなく、ただ、二人の育った環境の違いです。まず、そこの違いを彼とじっくり話し合いをすることです。

日本からきた配偶者の方は、たいていの人はアメリカに家族がいないため、相手の家族とばかりの付き合いになりがちです。それは、明らかにアンバランスです。家族がいる方は、今までと同じことをしているので気づきにくいのですが、義理の家族とばかり付き合わされる方は、次第に孤独感や怒りが募ってくるものです。

こういった問題で結婚カウンセリングに来たカップルには、一年の全てのホリデーや家族の誕生日などを書き出し、ひとつずつ、行くか行かないか、行っても何時間過ごすかなどを話し合ってもらいます。日本の家族との付き合いも含めて考えます。一年のスケジュールとして考えるうちに、今まで通りに彼の家族の集まりすべてに二人が参加するというのは、現実的ではないことや、二人の関係に支障をきたすことがわかってくると、「この集まりには行って、これには行かない、この日は彼だけが行く」などの新しい付き合い方のアイデアが出てきます。このように、「二人にとってやりやすい義理の家族とのルール」を作ることができたら、国際結婚はもっとうまくいくのです。

(スペースアルク 2008年8月掲載)


子どもができてから日本の母親とけんかばかり
質問
国際結婚で海外で生活し、1歳になる娘がいます。外国での子育ては心細く、母親にアドバイスが欲しくて電話をしても、いつも責められてケンカになってしまいます。こちらにいる日本人の友達は毎日のように母親に電話して、あれこれ子育ての話をしたり、「子どもができて親子関係がよくなった」などと言ったりするのに、本当に悲しくなります。母親は私が都会の大学に行くことさえ反対したような人で、外国人と結婚を決めたときには勘当されんばかりでした。初めて娘を日本に連れて帰ったときはとても喜んでくれて、結婚もやっと許されたような気がしたのに、最近は「「あなたは甘やかし過ぎ」「そんなことしてたら後で苦労するわよ」というふうに、私のやることをすべてけなすのです。サポートのない外国での子育ては本当に大変なのに、それをわかってくれない母親に怒りさえ感じます。どうすればいい関係を持てるのでしょうか。

回答
孫の誕生がそれまでのぎくしゃくしていた親子関係を修復してくれた、という話はよくあります。しかし、人間関係はそれほど単純ではありません。あなたの母親も、孫ができたときには純粋に喜んではくれましたが、その後のコミュニケーションは、以前とあまり変わっていないのではないでしょうか。

あなたは、母親が孫の誕生を喜んでくれたことで、「理想の母親になってくれた」と思い込んでしまったようです。そして、外国での孤独で大変な子育てをするうちに、自然と母親に甘えるようになったのです。それは当たり前のことです。しかし、あなたの母親は、なんらかの理由で子どもの巣立ちを嫌がる人です。それを押し切って巣立った娘に、理解を示したり、優しい言葉をかける、というのは、今の彼女のキャパシティーでは無理なのではないでしょうか。

これは彼女のキャパの話であって、決して彼女があなたを愛していないと言っているのではありません。娘を愛しているから、遠くにはやりたくなかったのです。そして彼女が娘に望んでいたことと、娘が自分の人生に望んでいたことが違っていた、それは当然のことなのだけれど、その違いを彼女は受け入れられなかったのです。そこを理解することが大切です。

もうひとつ大切なのは、「母親を幸せにすること」と「親孝行」の違いです。母親を幸せにできるのは彼女自身です。たとえ、あなたが今すぐ日本に帰って彼女と一緒に暮らしたとしても、彼女は幸せだと言うでしょうか。彼女の人生の不満や不幸さは、彼女しか変えることはできないのです。

あなたは親想いの娘です。ずっと今まで、母親との関係を修復しようとしてきたのですから。だから、あなたなりの親孝行をすればいいのです。娘の写真を送る、誕生日や母の日に贈り物をする、電話して「元気?」と聞いてあげる、娘の誕生日などの大きなイベントには招待してあげる、母親からは何も期待することなく、そういったことをするのが親孝行です。それらを自主的にすることで、あなたには「自分はできることはやった」という自信がつくのです。

最後に、あなたの子育てのストレスや寂しさをどう処理するかです。母親から「あなたはよくやってるわよ」という言葉を期待するのではなく、自分を客観視して、自分にそういう言葉をかけてあげることです。夫に言ってもらうのもいいでしょう。あなたは強く、賢くならなければなりません。まず、幸せな夫婦関係を築くことです。夫婦が幸せなら、そこであなたが母親からもらいたかったもの、理解、感謝、尊重、助け合い、などはほとんど調達できるのです。今、母親に向いているあなたの意識を夫や子どもに向け、自分の家庭を良くすることに焦点を当てましょう。


アメリカ人の義理の家族との付き合い方
質問
アメリカ人と結婚している女性です。義理の家族との関係で悩んでいます。夫は長男なので、彼の両親や弟家族がシアトルに来ると、家に泊めて食事も三食準備して観光に連れて行ったり、弟の子供達にプレゼントをあげたり手厚くもてなします。しかし、彼らの所に行くと食事は自分で勝手にするか外食で、その上、私達の子供達に何のプレゼントもないのです。こんな扱いをされるなら彼らとの付き合いは止めてしまいたいくらいですが、日本に帰って兄嫁が嫌な顔一つせず私の両親によくしてくれているのを見ると、自分はだめだなと思ってしまうのです。どうすればもっとできた人間になれるのでしょうか。

回答
よくできた人間とは、「長男の嫁」としての役割を果たし、見返りは何もなくてもニコニコできる人ということでしょうか? 人間関係はギブアンドテイクですが、それではギブだけでおかしくありませんか。国際結婚している女性で、義理の家族や夫の友達の訪問でもてなしに疲れ果て、誰からも感謝や理解されず怒りを溜め込んでしまう人は多くいます。その上日本の女性できちんとやっている人と自分を比べて自己嫌悪に陥る人も少なくありません。では、日本の女性達はどうして「いい嫁」ができるのでしょうか。兄嫁はたとえば近所の人、友達、同様な立場設定のテレビドラマなどから、「彼女は長男の嫁としての役割をよく果たしている」と認められる機会が多くあります。これがテイク(見返り)の部分で、「私ってがんばってる」と自他共に認められるからできるのです。しかし、あなたはアメリカに住みアメリカ人と結婚しているので、いくら良い長男の嫁の役割をまっとうしても、アメリカにはそんな概念は無く、役割を果たすよりは個人の幸せを追求する方がよしとされるお国柄です。だから夫の両親にも弟家族にもあなたは「接待好きな人」であるだけで、「きちんと長男の嫁をしている人」とは誰にも思われていないのです。

まず、「嫁」「長男」に伴う特殊な役割がない文化に暮らしていることを認識しましょう。第二に、「やってあげたいもの」と「いい嫁ならするべきこと」の区別をはっきりとつけることです。たとえば、彼の両親はもてなしてもいいが、弟家族は・・・というのなら、彼らにはホテルに泊まってもらう、家に泊まっても食事は勝手にしてもらうという勇気と覚悟が必要です。これは日本女性には「わがまま」「嫌味」「自己中心」と映ると思います。しかし、これが新しい文化に適応するということなのです。古い価値観を棚にしまい新しい価値観を受け入れるには当然、精神的抵抗がありますが、どこかでこの作業をしなければ、あなたはいつまでも「理解されず日本の役割に縛られ、怒りや自己嫌悪を溜め込んでいる女性」になってしまいます。

あなたの気配り、思いやり、優しさ、などを「義理・役割・嫁」という方法ではなく、あなたが感謝されて認められるやり方(家族の集まりをあなたが企画する、など)で出していってください。


長男失格?
質問
3年前に留学してきた学生です。最近日本に帰国した際、両親や親戚、特に弟の前では緊張して会話ができない自分にショックを受けました。親は昔は成績のよかった長男の自分に期待し、何か大きなことがしたくて留学したいと言ったときも、父は彼自身夢を追いかけ会社を作った人で、心から応援してくれました。一方、弟は小さい頃から成績も普通で、自分から何かをしようという人間ではありませんでした。しかし、今では父の会社を継いだ弟は親や親戚から褒め称えられ、長男なのにそれをしなかった自分は軽蔑されているような気がするのです。「人の作ったものを受け取りそれを喜べる人間」の方が「何かを自分で作り出す人間」よりも賢いのではと思うようになり、アメリカに戻ってきてもこのことが頭から離れず勉強が手につきません。

回答
自分のした決断を後で迷ったり疑うのは大変辛いことです。あなたは、「初心」を忘れているような感じがします。自分の人間性(自分から何かを作り出したいこと)を理解し、父親の会社を継がずに留学してきたところまではよかったのですが、すでに父の会社を継いで周りの人達に褒め称えられている弟を見ると、彼らに「見せれるもの」がまだあなたにはないから、自分を疑ってしまうのではないでしょうか。

留学して人生を変えるのは、それまでの路線から離れ、全く違う所へ向かう列車と似ています。線路を切り替え、目的の方面に線路を作りながら進んで行くのは、引かれた線路を走っていく列車よりも距離的に遅れてしまうのは当たり前です。しかし、景色や目的地、乗ってくる客層が違うように、留学して得られる経験は冒険した人しか得られないものです。留学してから何か大きなことをするには、英語をマスターするだけでまず時間がかかり、それからキャリアにつながるスキルを身に付け、その後でやっと仕事になっていくため、日本でそのまま仕事に就いた人よりも少なくとも数年は遅れることは覚悟しましょう。

あなたも会社を立ち上げた父親も「創立者タイプ」の人間で、弟は「後継者タイプ」の人間のようです。この二つはどちらが正しいとか賢いというのではなくて、向き不向きの問題です。例えば弟に、何か新しいことを始めなさいと言ってもたじろぐでしょうし、父親に誰かの作ったものをそのまま続けなさいと言っても嫌がったでしょう。あなたは、自分で何もない所から何かを作りたい人なのです。あなたがこれから努力し自分の夢を形にしたとき始めて、「どうだ、これが俺の人生だ」と親や親戚に目に見える何かとして発表できるのです。自分に向いていることをしなければ体も心も壊してしまいます。数年の時間の遅れを覚悟し、初心を忘れないこと、自分に素直になること、他人の評価を気にせず目的に向かう途中で別の線路を進んでいる人と比べないこと、そして努力を続けること、これらを守って大きな人間になってください。


日本に残した家族が心配です
質問
アメリカに学生時代から移住している48歳男性です。日本の母親が最近病気で倒れ、妹夫婦が病院のことなど世話をしてくれています。電話で容態や治療のことなどを聞くのですが、「なんとかなっています」と言うだけで、何もはっきりと教えてくれません。どうも妹達は私が長男であるのに、責任を果たしていないという気持ちがあるようで、電話での会話がぎくしゃくしています。こちらも帰国して母親を助けたいのですが、仕事が忙しく、子供もこちらで学校に行っているので、そうそう帰国することはできません。どうしたらいいのでしょうか?

回答
日本を遠く離れて暮らす上で、辛い出来事の一つに日本の家族の死や病気があります。何かしてあげたいけれど、すぐに飛んで行くことはできず、こちらの生活があるので長期帰国する訳にもいきません。日本で世話をしている人達は、アメリカにいる家族に「心配をかけたくない」「遠くにいるから仕方がない」と、本当のところをなかなか伝えてくれません。また、あなたの様に、親が病気、年老いて行くと、「親の面倒を見る立場にある長男」という日本文化がムクムクと頭をもたげてきて、妹さんに対しての負い目や罪悪感を感じてしまいます。特に、駐在で会社の意向でアメリカに住んでいるのではなく、自分の意志でアメリカに移住した人には、その思いは大きなものがあります。

アメリカに移住して来た人の殆どは、ここで何かを始めたい、何かをやってみたいという希望を持って渡米したと思います。「挑戦・可能性・アメリカンドリーム」など、この国ではそういう生き方は美徳とされます。ところが、日本は、「自分の置かれた環境の中で、自分に課された役目をまっとうすること」が美徳とされる文化です。あなたは、アメリカで、ゼロからスタートし、仕事を見つけ生活をし、子供を育てているのです。それは、日本にいる人にはわからない苦労や努力があったことでしょう。でも、日本にいる人達には、親が病気になっても責任を果たさない、自分勝手に母国を出た人間としか映っていないかも知れません。

あなたにできることは、まず「自分の選んできた人生・生き方に自信を持つこと」です。次に「自分のできる範囲での親孝行・妹孝行は何かを考えること」です。例えば、帰国できないなら妹さんに感謝とねぎらいの手紙を書く、お母様の容態が一段落したら妹夫婦をアメリカに招待する、などはどうでしょうか?あなたはアメリカで生きようと決心し、それを達成してきた人です。それはそれで素晴らしい事です。だから、あなたなりの親孝行・妹孝行がきっとあるはずです。アメリカでのあなたの生活をみせてあげることで、妹夫婦も少しはあなたの立場を理解でき、彼らとのわだかまりもなごむかも知れません。


親の希望の大学教育がストレスになっています
質問
学校をやめたいがやめられず困っている。勉強は好きだが、自分で好きなときに、好きな分野を好きなだけやるタイプ。やらされるのは全く合わない。(やりたいこと山ほどがあるのに、それが邪魔をする。)やらなければならないと思うと、それがすごくストレスで、過食気味になり、すごく太ってしまう。結果的にやれる時もあるが、やれない時がほとんどで、しかし罪悪感のようなものに期限までつきまとわれ、期限が過ぎるまでやりたいことすらも出来ず悪循環。学歴が欲しいとも思わないし、現段階では(今の自分の夢に)学歴や、大学教育が必要ではない。なのに、なぜこんなに頑張らねばならぬのか判らない。生きていくために必要な働きと、自分のやりたいこと(倫理的に問題のあるようなことではありません)と、それに必要な努力、すなわち幸せになる努力をして過ごしたいということの何がいけないのか。両親の庇護下にいて、今までお世話になったために(というより、私が自分の意志で起こす行動により、両親が荒れる。離婚問題になり、妹がかわいそうなため)、親は子離れできていない気もするし、私もこのままでは自立できない。大学に行き続けるべきか。

回答
自立への道は簡単ではありません。それは自立が経済的だけでなく、精神的な面も含んでいるからです。あなたにとっては、「やらされることが耐えられない」というのが、精神的自立を妨げているようです。やらされていると感じると、腹が立ってきたり、自己破壊的になる人達がいますが、彼らはどうも、「やらされる」と感じると上から押さえつけられているような気になり、反発心でいいかげんになったり途中で辞めてしまったりするようです。ということは、「なぜやるのか」よりも「なぜ強制されるのか」というところに焦点が行ってしまっているのです。あなたの場合も、親が大学を卒業してもらいたいと考えているので、大学に行くのが「やらされていること」になっているようです。ここで、頭を柔軟にして、「親・家族」を一旦、あなたの頭から抜いてみてください。そしてその状態なら、この先、あなたはどんな人生が送りたいのか具体的に考えてみてください。あなたが欲しい人生の中に大学卒業はどう関係しているでしょうか。今の状態では、親への怒りや罪悪感、自分への怒りやイライラから、大学なんてやめたいという結論に達しています。これはあなたの人生です。これからの人生が「何か」への反発であっては、結局その「何か」にずっと支配され続けることになってしまいます。純粋に「自分の将来・幸せ」を考えることが大切です。

目的が持てない人が多い今、あなたにやりたいことがあるのはとても素晴らしいことです。目的設定の次にしなければならないのは、目的に向かう上での障害物の処理です。親への怒りや罪悪感が何なのかを知り、あなたが純粋に欲しいもの、つかみたい幸せをはっきりさせることです。好きな分野でも、好きな仕事でも、「それに直接関係ないけれどやらなければならない面倒なこと」はあります。例えば、インテリアデザイナーになりたくて、どんな学位や資格があればその仕事ができるか調べたとします。学位があるほうが就職に有利なら、デザインに関係のない学科も必須なら取らなければならないし、もし学位よりも経験が必要なら、インテリアデザイン関連の会社に勤めて雑用から始めることも必要でしょう。それらの「やらなければならないこと」をどう考え、どう処理するかでその道で成功できる人と、途中で挫折する人に分かれるのです。

「なぜ大学に行くのか」にあなた自身の答が出たとき、誰のためでもなく、自分のために決断ができる状態になれるでしょう。


姑の不倫が許せない
質問
私はアメリカ人と結婚10年になる日本人女性です。夫とはうまくいっているのですが、実は夫の母の事で相談があります。彼女は12年前に夫を突然の交通事故で亡くして以来落ち込みを克服して、マラソンや仕事に励んできた自立した女性です。実は彼女が4年程前から妻子ある男性との不倫を始めて以来、関係がぎくしゃくしています。私は子供の頃から女問題が尽きなかった父、母の悲しみを目の当たりにし、父の愛人への憎しみも重なり苦しんだため、どうしても不倫をする人々が許せないのです。姑もそのことを知って私を避けているようです。そして私も過去のいやなことを思い出したくないため彼女を避けています。このトラウマをなくすにはどうすればよいのでしょうか。

回答
結婚は、まったくバックグラントの違う二人の人間が生活を共にしていく訳ですから、それぞれの実家の価値観や考え方、またそこで起きた問題や事件などが、様々な形でお互いに影響しあいます。あなたの場合、父親の女性問題があなたの家庭観・倫理観に大きなインパクトを与えたのは当然です。そして母親の哀しみ・辛さを痛いほど見せられたあなたには、夫の母親の不倫は耐えられないものだと思います。あなたには相手の男性の妻と子供の気持が誰よりもわかるからです。彼女の行動を許すことは、あなたの父親を許すことで、それは、母親の哀しみを無視してしまうように感じているかもしれません。

一方、あなたの夫は母親の不倫をどう受け止めているのでしょうか。彼もあなたの様に感じていれば、彼と語り合うことであなたの辛さは軽減するでしょう。でも、もし、彼が、親の問題と自分を切り離して考え、親子の関係は変わっていないとすると、あなたが自分の実家の問題で、彼の母親とうまくいかないことが、彼にはそこまで理解できないかも知れません。そうなると、あなたの怒りやイライラはもっと募ってしまいます。

ここで、考えて欲しいのは、今のあなたにとって何が大切かということです。不倫している姑を変えること、または許すことですか? 自分の辛さを解決する事でしょうか? 夫との幸せな結婚を続けることでしょうか? この問題のせいで、あなたが悩み、夫の母親との関係がうまくいかなくなり、結果的に結婚までぎくしゃくしてきたら、あなたの父親の浮気が、娘の人生にまで影響してしまうことになります。それでは、何かがおかしいですよね。あなたのお母様だって喜ばないはずです。あなたの中の父親への怒りや、苦労した母親への想いなど、複雑で込み入った気持をじっくりと整理してみてください。思い出したくないけれど、この問題に関しては心の整理が必要です。あなたの両親の問題がどんなふうにあなたに影響したのか、なぜ、あなたが夫の母親を許せないのかをよく考えてください。あなたのお母様は可哀相だったけれど、あなたが夫の母に怒りをぶつけても、あなたの母親を幸せにはできません。あなたが幸せであることが一番の母親孝行ですよ。


一世の母親との葛藤
質問
33歳の男性です。日本生まれの母は父と離婚後、いくつもの仕事をして一人で僕を育て苦労した人で感謝はしていますが、「アメリカ人の嫁の態度が気に入らない、仕事を変えろ、孫と一緒に暮らしたい」など顔を合わすたびに言われ、言い合いになると「親不孝だ」「お前にはわからない」とかんしゃくを起こされます。彼女が助けが必要な時はすぐに行くし、自分なりには親孝行しているつもりですが、どうしてわかってくれないのでしょうか?

回答
アメリカで日本人女性がシングルマザーとして子供を育てるのは並大抵のことではありません。あなたの母親の苦労や犠牲が大きかった分、いつかは理想的な幸せな生活ができると期待が大きくなるのも当然です。しかし、彼女の幸せが全てあなたにかかっているのは問題で、それはかなりの重圧です。顔を合わすたびに「親不孝」と言われると罪の意識が積み上げられ、あなたの妻を嫌ったり仕事を変えろと命令されると、怒りや不満が溜まって行きます。あなたに親孝行な息子になってもらいたい一心で母親はそういう態度をとっているとしても、あなたが罪の意識や怒りで一杯になると、彼女を避け嫌うようになってしまうのはあたりまえです。

理解してほしいのは、ここに一世・二世のジェネレーションギャップが存在することです。それは「女手一つで一人息子を育てたのだから、息子と嫁に大切にされ孫に囲まれて余生を送れるはずだ」という日本的な母親の理想と、「親も子供もプライバシーを保って自立しているべきだ」というアメリカの理想とのジレンマです。一世の親からは日本的な期待をされ、社会からはアメリカ的な期待をされる二世の子供達の中にはこのジレンマに苦しみ、自分のやりたいことができないまま、親とも葛藤を持ちながら暮らしていく人が多くいます。

あなたにできることは、アメリカで生まれ育ち生きて行く人間だと認識する事、親が望む親孝行と、あなたが自分からやってあげたいと思える親孝行を分けて考える事、あなたなりの親孝行をしながら、かつ自分の人生を着実に切り開いていく事です。また、母親の人生も客観的に考えてみてください。彼女は日本生まれとありますが、親との関係はどうだったのでしょう?もし、日本に親を残してきたなら、彼女も親孝行できなかった自分を嘆いていたかもしれません。人の人生は様々で、年老いた親の世話をしなかったからといって、その人の人生が間違っているとか親不孝だと誰が言えるでしょう?

子供は親の態度を見て育ちます。もしあなたが母親の「日本的期待」に沿おうとするあまり自分を見失ってしまったら、次の世代にも「自分の人生よりも親の期待に沿わなければならないのだ」という義務感を植え付けてしまいます。

自分の人生・親孝行・子育て、についてあなたが自分の中で納得でき、それに基づいて実行できれば、二世として立派な態度だと思います。


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